隣の部屋と格差社会。
いい歳してお子様な私は、カシスオレンジ一杯で調子が良くなってしまい、佐渡さんがいかに良い人か。
そんな佐渡さんと一緒に買い物に行ったこと、お見合いのときに迎えに来てくれたこと。
ぺらぺらと話してしまった。
「菖蒲先生、それって脈ありません?」
「脈…?って、いやいやいや…。晴日先生、私振られたんですよ?」
しかもつい数日前。
突拍子もないことを言い出した晴日先生に、つい動揺して敬語になってしまった。
「だって、いくら親切な人だからって、ただの隣人にそんなに良くしてくれますかね?
しかも、わざわざお見合いしてたって分かってるのに迎えに来てくれるなんて。」
ないない、と良い感じに焼けたホルモンをプルプルさせながら首を振る晴日先生。
私もね、そう思った。そう思ってた。
でも、実際私は振られたんだ。
それは、悲しいことに事実。