隣の部屋と格差社会。
「うーん。そのお隣さん、何を考えているのかよく分からないですね。」
確かに。
佐渡さんはいつだって親切で、聞いたらいろんなことを教えてくれる、困ったら助けてくれる。
だけど、自分のことを話してくれることはあまりない。
なにを思っているのか、本当によく分からない。
「助けてよ、晴日先生。」
「いや、私も恋愛偏差値低いんでわかりませんよ。まあ、菖蒲先生ほどではないですけど。」
そんなことを、さらっと言った晴日先生と残りのお肉を食べ終わるまで、佐渡さんのことについて話あったけど、結局結論は出なかった。