隣の部屋と格差社会。



さて取り敢えず、夜ごはん食べよう。お腹が空いたな。


ごはん。

いつもは、昼間に来る調理担当のお手伝いさんが作ってくれていた。


それでも、料理をしたことがないわけではない。

まあ、家庭科の授業以来ではあるけど。


多分いるだろうと、今朝買っておいたお米2kgを取り敢えず開けてみる。


あれ?どうやってこれがあのご飯になるの?

袋の中のお米たちは、当然ながらツルツルで固い。


あのお茶碗によそわれるホカホカのご飯とは程遠い。


ホカホカ、ということは熱を加えるんだよね。あ、でもお米ってとがなければいけない気がする。


どうしよう。まさかこんなことで、早々に実家に電話を入れられるはずもない。

まあ、お父さんもお母さんもお米なんて炊けないとは思うけど。


困ったな。

あ、そうだ!


『困ったことがあったら言ってくれ。』そう言ってくれた人が隣に居るんだ。


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