隣の部屋と格差社会。
すると、佐渡さんはきちんと応えてくれた。
「まずは、炊く分だけザルにとって、水が濁らなくなるまで洗う。そしたら、釜に入れてその号数だけ水を入れて、炊飯ボタンを押すだけだ。」
うん、多分これはすごく丁寧に言ってくれているはずだ。
なのに、私にはちんぷんかんぷん。
ザル?号数?炊飯ボタン?
「実際にやっているところ見せて貰ってもいいですか?」
「どこでだ。」
「佐渡さんのお部屋です。」
「そんな簡単に男の部屋に上がるもんじゃない。」
「ごめんなさい。あ!じゃあ、私の部屋では、」
「そういう問題じゃない。」
またもや間髪入れずに突っ込まれた。
ああ、やっぱり迷惑だよね。
自分で解決しよう。といっても、どうすればいいんだろう。