隣の部屋と格差社会。
「そうそう。最近はお友達の通ってる絵画教室にも行きたいっていいだしたのよね。」
「今は何に通ってるんだ?」
「うーんと、英会話教室とピアノとあと体操クラブ。」
「おお。また、勉強に音楽にスポーツと幅広いな。」
思いの外たくさん出てくるので驚いた。
恵美のやつ、俺より忙しいじゃないか?
「そうなの。それに絵画教室もとなると恵美に負担がかかるかなって思ってるんだけど。どれも楽しそうに通ってるから、どれかを削らせるわけにもいかないし。」
「まあ、取り敢えずやりたいことやらせてみたらどうだ?」
頭を抱える美奈子に軽いアドバイスをしたつもりが、目の前に座っている美奈子は困った顔をして黙り込んでしまった。