隣の部屋と格差社会。


段ボールだらけの部屋でふたりきり。


実は、実家を含めて自分の部屋に異性が入るのは初めてだ。


もちろん、お父さんや秘書の武田さんを除けばだけど。

少し、緊張するな。

なんて。

今はそんなことでドキドキしてる場合じゃないけど。


そんなくだらないことを考えているうちに、佐渡さんはキッチンへもたどり着いていた。


『ゴミ受け』に流れたお米を見て、このくらいなら大丈夫とお米を研ぎ始めた佐渡さんに、そこまでさせられないと止めに入ろうとしたが、


「これ以上溢したらやり直しだぞ。」


という恐ろしい言葉に、結局は最後までやってもらってしまった。


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