隣の部屋と格差社会。
実際に『保育士』として働くことができなくても、勉強できるだけで充分だ。
そう思ってた。そう思い込もうとしていた。
だけど、必死で勉強しやっと掴んだ夢への切符をそう簡単に捨てることが出来なくて。
ついに家を飛び出してしまった。
今日、私は『保育園』という場所に行き『保育士』として仕事をする。
ついに、夢が叶う。
そう思うと自然と笑みがこぼれた。
これからは、保育士として仕事をしてお給料を貰って。
自分で稼いだお金で生きていくんだ。
今日がその第一歩。
散々悩んで買ったスニーカーに足を入れ、扉へ手を掛ける。
櫻木 菖蒲、いざ出陣だ。