隣の部屋と格差社会。


ーーーーガチャ。



「あ。」

「おう。」

「お、おはようございます!」


扉を開け、すぐ目に飛び込んできたのはお隣の佐渡さんの姿。


区役所で会ったときのように、ピシッとスーツを着こなしている。


やっぱり昨夜とは雰囲気が全然違うな。
お仕事モードだ。


「朝ごはん、ちゃんと食べられたか?」

「はい!ご飯焦げちゃいましたけど…。でも、お焦げも美味しいんですね!」

「焦がしたのか…。鍋を直接火にかけたんだろ。」


その通りでございます。でも、それ以外の温め方が分からなかったんです。


というのは、これ以上呆れられないよう言わないでおく。


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