隣の部屋と格差社会。



「彼氏います?」

「え?」


いきなりのプライベート質問に驚き過ぎて、冷えて硬くなったポテトを落としてしまった。


「彼氏?いない、いない!」

「何慌ててるんですか。どのくらいいないんですか?」


どのくらいって…。

生まれてこの方居たことないです。なんて、なんか言いづらいな。


「へえ、じゃあ好きな人は?」


言い淀んでいると、なにか察したらしい晴日先生は新たな質問を投げかけてくる。


「好きな人、も居たことないかな…?」

「え?!本当に?」


信じられない様な表情の晴日先生。

先生、声大きいですよ。店内に響いてますよ。


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