レンタル彼氏 。
お説教
あれから、なっちゃんと涼太は
驚くべき速さで真央と仲良くなった。
涼太は 真央 なんて 呼び捨てするほど。
転校してきてたった一日で
クラスに馴染んでた真央。
ばれないことを祈る……
そして今はお説教Time ⭐
ケラケラと
ソファーに横になりテレビを見ていた
真央をリビングに正座させた。
「 んだよ、ばれなかったんだからいいだろ 」
なんて、悪びれもなく頭を掻く。
「 あんな冗談言わないで! 」
ソファーに座り目線が下にある
真央を睨みつける。
「 だから、ばれてないだろ 」
負けじと言い返してくる。
「 そうゆう問題じゃないんだって !」
いつかはバレることだけど
今はまだばれたくない。
「 何で 」
下からまっすぐ見上げてくる。
「 な、何でって… 」
涼太が … 好きだから…?
……… あれ?
なんか違う ? しっくりこない。
「 幼馴染が好きだから? 」
「 俺は邪魔 ? 」
無言のわたしに真央は言葉を紡ぐ。
「 なあ、なんで ? 」
ソファーに手を置き
顔が近くなる。
ギシッ …… と
ソファーが音を立てる。
「 んなの… 」
手を握りこぶしを作る。
「 ん ? 」
聞き返す真央。
「 そんなの、わかんない 」
ただ、涼太には ばれたくない。
好きだから …… 。
勘違いされたくない。
絶対そうだよ。
これしか考えられないもん。
「 好きな人には ばれたくないから。 」
そう言ってやりたかった。
でも、そうじゃないって思う自分もいて…
何が本当なのかわからない。
「 ほんとに、 幼馴染 のこと 好き ? 」
小首を傾げわたしの髪に手を伸ばす。
ドキッ とわたしの胸が 音を立てる。
「 うん … 」
もやもやした気分のまま頷く。
「 やっぱりか ~ 」
パッと髪から手を離し
床に座りなおす 。
説教するつもりだったのに、
逆に怒られた気分。
「 お風呂……入るね 」
そう言って リビングを出た。