妻に、母に、そして家族になる
「外は暗いですから、気を付けて帰ってくださいね」
「フミちゃんばいばい」
二人は手を繋いで出口へと向かう。
ハルくんは出口を出るまでずっと私に向かって手を振ってくれていた。
私も後から建物を出てマンションに帰った。
そして玄関のドアを開けたのは八時過ぎ。
途中で買ったコンビニ弁当を食べようと思ったが、思い立って先ほど貰った名刺を取り出した。
名刺の裏に書かれたプライベートの電話番号。
待たせてしまうのも悪いし、先に電話を掛けておこう。
スマホを取り出し、書かれた番号を入力する。
通話ボタンを押すと三回目の呼び出し音の途中で「はい」と信濃さんの声が聞こえた。
「こんばんは、橘です」
『ああ、橘さん。電話ありがとうございます。無事に帰れましたか?』
「はい。今、家から掛けてます。あの、ハルくんの様子はどうですか?」
『よほど疲れていたようで、帰ったらすぐに寝てしまいました』
「そうですか」
「フミちゃんばいばい」
二人は手を繋いで出口へと向かう。
ハルくんは出口を出るまでずっと私に向かって手を振ってくれていた。
私も後から建物を出てマンションに帰った。
そして玄関のドアを開けたのは八時過ぎ。
途中で買ったコンビニ弁当を食べようと思ったが、思い立って先ほど貰った名刺を取り出した。
名刺の裏に書かれたプライベートの電話番号。
待たせてしまうのも悪いし、先に電話を掛けておこう。
スマホを取り出し、書かれた番号を入力する。
通話ボタンを押すと三回目の呼び出し音の途中で「はい」と信濃さんの声が聞こえた。
「こんばんは、橘です」
『ああ、橘さん。電話ありがとうございます。無事に帰れましたか?』
「はい。今、家から掛けてます。あの、ハルくんの様子はどうですか?」
『よほど疲れていたようで、帰ったらすぐに寝てしまいました』
「そうですか」