妻に、母に、そして家族になる
「信濃さんは何を食べます?」

「そうだな……」

信濃さんは機械を受け取ると、自分の分を注文した。

注文した商品が来るまで、回転寿司の先輩であるハルくんに色々聞きながら、機械を操作してメニューを見た。

から揚げ。うどん。ポテト。そしてデザートまである。

メニューが多い。回転寿司ってファミレスみたいだ。


ピーピーピー


突然、隣から警告音みたいな音がしてピクッと体が跳ねる。

するとお寿司が回っているレーンとは別のレーンから、玩具の電車らしき物がお寿司を乗せて流れてくる。

私達の席までくるとピタッと止まった。

「すごい!お寿司がきましたよ」

「くっ……ははは」

また信濃さんが笑い始めてしまった。

「ごめん……だってさっきから反応が幼くて……」

だから笑ってたのか……。

そんなに子供っぽかったかな。
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