クールな御曹司と溺愛マリアージュ
『そしてもう一つ、皆さんの前でお話ししたいことがあります』


彼の言葉に、少しだけ心臓の鼓動が早まる。



『実は、一緒に連れて行きたい人がいます』



戸惑ってはいたけれど、そう言われる事をどこかで期待していたのかもしれない。




けれど彼は……。




『笹井さん』



彼が私とは別の方向を見ながら手招きをすると、去年入社した人事課の笹井さんが恥ずかしそうに顔を赤らめながら河地さんの横に立った。




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