心の中の小さな子供
おばあちゃんが入院してから夜勤の日以外は欠かさずお見舞いに行った。
夜勤明けでも病院から私の職場はとても近いのでよかった。
禁飲食になってしまってからの日、
「友里ちゃん桃のゼリーが食べたい」
買ってきて、看護師さんに確認すると、
「だめです。」
「おばあちゃんだめだって」
「なんでなの?」
おばあちゃんは少し声を荒らげた。
今なら末期ガンのおばあちゃんに、あの時見えないようにもものゼリーを食べさせてあげる。
ごめんね、食べさせてあげられなくて。
ごめんね、おばあちゃん。
あるお見舞いに行った日、おばあちゃんは、落ち着いていてこう言った。
「友里ちゃん、新太郎(父)はいいからひろ君とふたりで力を合わせてこれからがんばんな」
私は思わず泣きそうになったがこらえて、
「おばあちゃん早く元気になって美味しいもの食べに行こうね」
そう声をかけるのが精一杯だった。
帰り道では涙が止まらなかった。
お母さん替わりをしてくれたおばあちゃん、いなくなってしまうなんて信じられなかった。夢だったらいいのに。
夜勤明けでも病院から私の職場はとても近いのでよかった。
禁飲食になってしまってからの日、
「友里ちゃん桃のゼリーが食べたい」
買ってきて、看護師さんに確認すると、
「だめです。」
「おばあちゃんだめだって」
「なんでなの?」
おばあちゃんは少し声を荒らげた。
今なら末期ガンのおばあちゃんに、あの時見えないようにもものゼリーを食べさせてあげる。
ごめんね、食べさせてあげられなくて。
ごめんね、おばあちゃん。
あるお見舞いに行った日、おばあちゃんは、落ち着いていてこう言った。
「友里ちゃん、新太郎(父)はいいからひろ君とふたりで力を合わせてこれからがんばんな」
私は思わず泣きそうになったがこらえて、
「おばあちゃん早く元気になって美味しいもの食べに行こうね」
そう声をかけるのが精一杯だった。
帰り道では涙が止まらなかった。
お母さん替わりをしてくれたおばあちゃん、いなくなってしまうなんて信じられなかった。夢だったらいいのに。