孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。
「スピーチコンテストって大学の小さいものだし…、お義母さん、そんな大袈裟なものじゃないんだよ!」
「そんなことないわ。立派な賞じゃない」
「それよりも結愛の誕生日の方が…」
「お姉ちゃん、…おめでとう」
あー、…うるさい。
お願いだからそっとしておいて。
私の誕生日なんてどうでもいいじゃん。
たかが誕生日なんだし。
「結奈、結愛、2人ともおめでとう」
お父さんが優しく笑った。
私はもう、ありがとうって作り笑いで必死に繕うことしかできなくて。
…こんなところから早く出ていきたい。
「ケーキも作ったのよ。苺のショートケーキ」
にこにこと笑うお義母さんの目にはお姉ちゃんしか映らない。
私なんて眼中にない。