孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。
昼間の気温の高さのせいもあり、頭がボーっとしつつも、アスファルトで舗装された道を歩く。
オレンジ色に染まった空は未だ熱を放ち続けている。
あっつ。
相変わらず長そでのブラウスに袖を通している私は完全に場違いだ。
そのままふらふらとした足取りで、曲がり角を曲がった。
───その時。
「〜うっ」
突如現れた大きな影に両腕を拘束されたかと思うと、思わぬ早さで首筋に電流が走り、私はドンッという音を立てその場に倒れ込んだ。
な、なにこれ。
どういうこと。
今起こったことを理解出来ず、軽くパニック状態に陥る。
まもなく口と目に布のようなものを巻かれた。
目の前が真っ暗でも、体が持ち上がり車に乗せられたことはわかった。
……誘拐?
なんのために?
訳がわからないまま私の意識は遠退いていった。