孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。


どうしよう。


「そう怖い顔すんなよ。綺麗な顔が台無しだよ?」


ウザイ。

やめて来ないで!

せめてこの口に当てられている布が外れれば…!



「───おい、何してる?」


そんな時ガチャ、と大きな音を立てて知らない男が入ってきた。


「ぼ、ボスっ!」

「べ、別に手を出そうとしてたんじゃ!」


あ、こいつら本当に馬鹿だったんだな、と冷静に思った。


だってそんなこと言ったら、

「何だ?お前ら俺に黙って手ェ出そうとしてたのか?」

バレるに決まってる。


その声は私に向けられているわけじゃないのに、ゾクリと背筋に冷や汗が流れた。


この人…明らかに馬鹿なふたりとは違う。



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