孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。


自分でも驚くほど震えて、何も出来ない。

…思うように体を操れない。


それなのに脳内は活発に働いて、考えなくてもいいことも考えてしまう。

どうすれば…。


「…そういえばお前を攫ったっていう脅迫電話をかけた時、女が出てよ」

「…え、?」

「女が出ると思わなくてビックリしたぜ。急いで金用意してもうすぐ来るだろうな」


男は下品に舌なめずりをして、私を見つめる。


お義母さん…。

絶対に来るはずがない。

唯でさえ私のことを煙たがっているのに、お金を用意してまで私を助けに来ることなんか…ありえない。


それに、


「家に…、そんなお金…無い、」


これがまず第一の問題だ。



「は?姉ちゃん、何言ってんだ?」

「何、が…」

「俺が電話かけたのは3人組に、だ。そいつらなら腐るほど金持ってるだろ?」

「…っ、」



< 136 / 250 >

この作品をシェア

pagetop