孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。
「調子に乗んじゃねーよっ!」
私はずっと考えていたことがある。
私はどんな存在かって。
愛されない存在?
いらない存在?
ううん。そんなんじゃない。
私は、存在しない存在なんだ。
日本語になっていないけど、きっとそれが私にぴったりの言葉。
だから見つけてもらえない。
黙って男を凝視していると、もう一発が振り下ろされた。
あ、ヤバイ。
そう思ったその時。
───バンッ
扉が壊れてしまったんじゃないかと思う程の大きな音が耳を貫いた。
扉の向こうにいたのは間違いなく、彼だ。
逢坂 湊。
来ちゃったんだ…。
残念に思う反面、助けに来てくれてよかったと安心する気持ちもある。