孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。
「あの…」
やば、この子のこと完全に忘れてた。
声を掛けられてその存在に気が付いた。
この子というのは寄って集って迫られていた女の子で。
「ありがとうございました!高野さん!」
私に尊敬の眼差しを向けてくる。
「いえ、当然のことをしただけだから」
なんて言ってるけど心の中は大荒れだ。
あなたさえここでイジメられてなければ私が巻き込まれることなんてなかったのに、と思ってしまう私は人間として腐っていると思う。
「じゃあ」
そうだ、これから勉強しに行かなくちゃならないんだ。
そう思い出して、私はその場から去ろうとした。
だけど、彼女はそうはさせてくれなかった。
「あの!高野さん!」