孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。


「結愛ちゃんっ」

ぱっちり二重の目を丸くさせる彼女は明らかに挙動不審だ。


「ど、どうしてここにいるのっ?!今日は一緒に食べれないんじゃ…」

「クラスの子に誘われたんだけど、いろいろあってその子たちと食べれなくなったの」


なんて、本当は自分が抜けてきただけなんだけどね。


「今日も此処で食べるよ」

「そうなんだ…、」


佳穂は眉尻を下げて、なにか考えるように黙りこくった。

…なんなの?

なんかあったのだろうか。


その原因を探りたい気持ちを抑えて、お弁当を広げた。

無闇に人の心の領域に突っ込んでしまってはいけない。


佳穂のことは気にしないふりをして教室で食べきらなかった分のお弁当を食べていると、長い間黙っていた佳穂が遂に口を開いた。



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