孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。
「なんだそれ。意味わかんねえわ」
隼人が眉を顰める。
だよね。私も珍しく隼人と同意見だよ。
自分で自分が意味わかんない。
「こらっ。隼人くん、そんな態度とっちゃだめてしょ!」
「うっせー」
「むぅ〜!私は隼人くんをそんな子に育てた覚えはないですっ」
「俺は佳穂に育てられた覚えがないです」
頬を膨らませ、プンプンとでも言いそうに怒る佳穂の頭を拓くんがよしよしと撫でる。
全く、この茶番を見せられたこっちの身にもなってくれ。
今とてつもなく微妙な気持ちになってるんだよ。
だけど私は苦笑いしながらも、今の状況を楽しんでいた。
友達と下校なんて一年前の私が想像していただろうか。
いや、絶対にしていない。
なぜならあの頃は今よりももっと勉強が大切で勉強の優先順位が何よりも上だったから。
友達なんていなかったから。