孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。


「遊園地って久しぶり!」


平日の夕方ということもあり、人は少なめだった。


ぴょんぴょんと飛び跳ねる佳穂のテンションはすごく高くなっているようで、アトラクションを片っ端から制覇していく。


中でも絶叫マシンがお気に入りらしく、何度も何度も乗っていった。

私は絶叫マシンが苦手ではないけれど、何回も乗れば気持ち悪くなるのも無理はなく、途中でリタイアした。


その点、佳穂は何度乗っても、何度回転しても、何度急落下しても、きゃはきゃはと笑って必ず「もう1回!」と言うから、参ってしまう。


拓や隼人も付き合って乗っていたが、最終的にはもうゲッソリしていた。


そして遊園地が夕日に赤く染まる頃、隼人がこんなことを言い出した。

「休憩がてらお化け屋敷入ろうぜ」


ベタな展開だなと思いつつ、4人についていく。



< 167 / 250 >

この作品をシェア

pagetop