孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。
それからそのまま溜まり場に行った。
溜まり場では、私の心情の乱れが現れていたのか、何かを紛らわせたいのか、定かではないが佳穂がいつも以上に話しかけてきた。
「…それでね!結愛ちゃん!」
でも私はさっきの女の子が気になって、話どころではない。
「…ねえ、さっきの…」
遂に私は我慢出来なくなって口を開く。
と、その時、扉がガチャッ、と開いた。
私にはその音がすごくクリアに聞こえた。
「湊…」
「何?」
湊は普段と変わらない涼しい顔をして、何事も無かったみたいな様子だ。
駄目だ、余計に気になる。
あの女の子は誰なのか、ふたりで何を話してたのか。
でも、これは湊の完全なるプライベートなことで、ただの友達である私が聞いたらいけないことかもしれない。
その前に私は湊の友達ってことでいいのだろうか。
それすら不安になる。