孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。
校門前まで行くと、昨日と同じく女の子が立っていた。
改めて見てみると、やっぱり美少女。
校門にもたれかかっている姿はとても画になっていて、そこだけ別世界のよう。
率直に言って、今見たくなかった。
「あ、佳穂ちゃんと昨日の子!」
女の子が私たちに気が付いて、手を振る。
同時に、ウェーブのかかった色素の薄い髪と笑顔が揺れた。
私はその女の子から目が離せない。
「昨日ぶりだねぇ!」
「う、うん。あのね、湊くんもうちょっと時間がかかるみたいだよ」
「知ってるよ!ちゃんと湊くんから連絡来たから」
ズキン、と些細な一言で胸が痛む。
婚約者だもんね。
湊と連絡取り合ってるの、当たり前なのにね。
私はあまり連絡したりしないから、変な嫉妬をしてしまう。
「そっか」
「うん。でもね、今日は湊くんに会いに来たんじゃないの」
「え?」
ちょっと待って。
嫌な予感がする。