孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。


やっぱり私は弱い。

佳穂のように強くはなれない。


悔しくて、情けなくて唇を噛んだ。


その姿を見るだけで安心するとか、ふざけてると思った。


「なにしてんの」

いつもより低い湊の声は、周りの空気を凍らせた。

ギャルたちは湊の姿を目に映すと、唖然としている。


「それ、うちの連れなんだけど?変なこと吹き込んでないよね?」

「え、あ、…いや、その、」

言葉に詰まって何も言えないギャルたちを鋭い眼差しで射抜く湊。


駄目だ。

どう見たって格好良い。


「勝手なこと、ユアに言わないで」

口調は驚く程通常通りなのに、何でこんなにオーラが違うんだろう。

なんでこんな迫力があるんだろう。


何も言えなくなったギャルたちが顔面を蒼白にしてパタパタとその場を去っていく。

その光景をまるでテレビを見るかのように、遠くのことに感じていた。



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