孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。


でももう、お義母さんは止められないと悟った。

お義母さんがきつく握っているリモコンはもう目の前まで来ていて、逃げられそうもなかったから。


ゆっくり、ゆっくり。

それはスローモーションのように見えた。


瞳が真っ黒の怒りに満ちたお義母さんの顔が見える。

焦ったお姉ちゃんとお父さんの顔が見える。


私は、どうなっちゃうんだろう。

どれぐらい痛いのかな。

まさかとは思うけど、死なないよね。


私がいなくなるのは、お義母さんにとって、もしかしたらお姉ちゃんやお父さんにとっても本望かもしれないけど。


音は聞こえなかったけど、頭部に痛みだけは感じて。

でも、体にはお姉ちゃんの温もりを感じて。


私の意識は、そこでフェードアウトした。



< 220 / 250 >

この作品をシェア

pagetop