孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。
XIX.別離


今日も、シトシトと雨が降っていた。

私は久しぶりに溜まり場に来ている。


それは、佳穂の夏休みの宿題を手伝うためでもあるし、


「結愛ちゃん、ここわかんない」

「どれ?」


4人に別れを告げに来たためでもある。


私は、この街から去ることになった。




あの日、私が意識を失っている間にお義母さんは警察へ行き、私は病院へ行った。

お義母さんは、私が軽傷だったこととお義母さん自身の精神状態があまり良くなかったため、重い罪に問われることはなかった。

ただ、今後私たちに近づかない約束をすることを余儀なくされた。


私はそれに心底ホッとした。

お義母さんが私のせいで、重い罪を背負うことになったらと思うと夜も寝られない。

こんな目にあっても尚、私はお義母さんが嫌いじゃないから。



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