孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。
「それより」
お姉ちゃんが涙を拭って私を見つめる。
「今更だけどこの街を離れて、本当にいいの?」
「うん。私がそうしたいって言ったじゃん」
「だけど今日、人と会ってきたんでしょ。気持ちが変わったりしないかなって」
お姉ちゃんは、なんとなくわかっているんだと思う。
私の一番の理解者だから。
「私ね、この数カ月で変わったの。今まで自分のために、自分だけのために生きてきた。だけど、ある人たちと出会ってね、人の考えとか想いとか、考えるようになって、」
「うん」
「言い始めたらキリがないくらいその人たちには感謝してる」
尊大な先生。
自尊心のない見せかけの友達。
私に無関心な家族。
なんてつまらない世界なんだろうって思ってた。
でも彼らと出会って私の世界は広がった。
「だったら、」
「でも!だからこそ!此処を離れた方がいいと思うんだ」
「何で?」
お姉ちゃんが私に優しい眼差しを注ぐ。