孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。
ファミレスに行こう。
私はスマホを学校指定のブラウスの胸ポケットに入れて歩き出した。
この時期は日が落ちても蒸し暑く、足がなかなか進まない。
汗がじわりと額に滲む。
気持ち悪い。
手の甲で汗を拭った。
それでも次から次へと吹き出す汗。
鬱陶しい。
歩く街並みを見てふと思う。
私、なんかここに来たことがある?
学校から近いから来たことがあってもおかしくはないけれど、通学路とは真反対なのだ。
なんだろう、このデジャヴ感は。
人通りが少なくて、家がたくさん並んでいて、よくある光景といえばそうなのだけど。
それでもなんか見たことがある気がする。
首を30度傾けたところ、後ろからパタパタと足音が聞こえた。