孤独なシンデレラに永遠の愛を捧ぐ。


「どうかしたの?」

「へ?」

「…私を、探してたんでしょう?」

「あ、そうだった!」


大丈夫なのか、この子。


「お弁当をね、一緒に食べようと思って」

「お弁当?いつもはあの三人と食べてるんでしょ?」

「そうだよ。でも今日はなんか、ピリピリしてて」

「どうして?」

「んー、色々あるみたいでね。それで結愛ちゃんが思い浮かんで、教室を覗いてみたんだけどいなかったから」


色々、って…、なんだろう。

気にならないこともない、かも。


「それより結愛ちゃんって、お昼も勉強してるんだね~!ビックリしちゃった!」

「まあね。…ねえ、お弁当もう食べちゃったんだけど、私。」

「え?!ま、まあそうだよね。もう休み時間終わっちゃうし。いいよ。私ここで食べるから、結愛ちゃんは勉強してて!」

「はっ?」


普通、図書室で食べるか?

そんなことする人、初めて見るんだけど。

この図書室、一応飲食禁止だし。

そんなことは気にする様子もなく、彼女はにこにこしながらお弁当の袋を開けた。


< 75 / 250 >

この作品をシェア

pagetop