届かないこの想いを、胸に秘めて。
「ね〜、聞いたあ?」
「えっナニナニ!?」
「そこのカワイイ子がさあ、教室でコクったんだよ~」
「キャーー!!」
わざとらしい口調と弾んだふたりの声に、私は今、最大の罰を与えられてます……。
放課後、後からここに来た和海ちゃん。
私たちの様子を見て感動して泣いていた。
それから、私たちをまとめて抱き締めた。
3人で一緒に泣いちゃった。
その涙は、幸せに満ちたもので。
和海ちゃんにも悪いことしたよね。ごめんね。
そして、ありがとう。
2人は最高の親友だよ。出逢えて、よかった。
そう思っていた矢先に、こんなことが襲いかかってきた。
これが私たちの関係なんだけどね。
とても楽しいよ。頼もしいよ。
こんなに弄られてるのは今まで最悪だけど。
まだ私をいじくり回している2人を頭の隅に置いときながら、空を見た。
雲ひとつない、とても澄んだライトブルーが広がっていた。
まるで、私たちの心みたいに──。