届かないこの想いを、胸に秘めて。





多分赤くなってるであろう顔を下に向けると、更に圧力がかかった。背中に。

それは声を聞いてすぐに分かった。



「なーみー、ちゃんっ、重い……」

というか、痛い。




後ろから二人まとめて抱き着いている人物にそう言った。


ちゃんと聞こえてるはずなのに、その圧力は消えなくて、さらに締めつけられる。


「私も、混ぜろー!」と声を弾ませていうから、私、香奈恵ちゃんの順で吹き出して笑って、3人で笑いあった。



その光景ははたから見ると、白い目で見られるかもしれない。

それでも私たちは気にもせず、塊になって笑いあう。




ふたりが大好きだから。この空間が落ち着くんだ。









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