届かないこの想いを、胸に秘めて。
「…………秘密、です」
そう言った私の顔は赤く染まっていたと思う。
こんなに火照ってるんだから。
キミの顔を見たのは一瞬で、言い終わった頃には顔を下に向けていた。
恥ずかしすぎて、蒸発しちゃいそうだから。
残念そうに笑ったキミと別れた後、
放心状態の私にふたりが嬉々とした声をかけてきた。
それは2人とお別れするまで続いた。
なんだか、今日はとても心が騒がしい日だったな。
今朝はキミが話しかけてきて、帰りは……!
だめだ。思い出しただけで恥ずかしい!
というかもう自分を殴りたいっ。
あの行動や発言が、間違っていたかもしれない。
もっと違う言い方があったかもしれないと思うと、ひどく焦れったくなった。
けど、幸福感がすでに私を満たしていた。
またキミと話せることを願って、眠りに落ちた。