届かないこの想いを、胸に秘めて。





そんな充実した日々が続いて、あっという間に中盤を迎えた。



そして今日は月に一度の委員会で、後期になってはじめての集まりとなる。

また、キミが私の前の席に座ると思うと、くすぐったく感じた。




いつものように2人と別れた後、鴇田くんと一緒に教室へ。


久しぶりに彼と話をして、相変わらずの元気な雰囲気に癒された。



先生がやって来て、点呼をし始める。
その間私は、キミの背中を眺めていた。


広くなめらかな肩幅に、引き締まった体がブレザー越しから伝わってきて、思わず目で曲線をたどってしまった。


たまに振り向くからその度に視線をそらして、心臓が飛び跳ねた。


どんな表情をしても、やっぱりキミのことが好きだなって思った。


でも一番は笑顔のキミが好きだと、どの角度から質問されても答えられる気がした。








< 146 / 306 >

この作品をシェア

pagetop