届かないこの想いを、胸に秘めて。






「でも、よかったじゃん」

「そうだよ!」

なんでふたりはポジティブなんだろう。


全然よくないよ。
だって……。


もう申し訳ない気持ちで、自分が情けない。


負けてすごくショックを受けた私。
席について、ただ机をボーッと眺めてた。

そんな時、隣の席の女の子、小住(コズミ)さんが私に声をかけてきたんだ。


『長田さん、委員会代わろっか?』

私はやりたくて手を挙げたんじゃないから、とにこやかに言った。


そして、彼女は自ら手を挙げて私と代わったんだ。


ううん、違う。『代わってもらっちゃった』んだ。



その瞬間、もの凄い罪悪感が渦を巻いた。







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