届かないこの想いを、胸に秘めて。




走り去った方向を眺めて同じ廊下を歩く。



いま考えているのはキミのこと。


頭の中がクエスチョンで埋め尽くされる。

完全にクエスチョンだらけになった頭はこれ以上考えることが出来なくて、ボーッとした。



でもハッキリしてるのはキミの表情と言葉だけ。


なぜか哀しそうな表情で笑うキミ。

そしてとても引っかかる言葉を残して走り去ったキミ。




どうしてそんな顔をするの?何があったの?

とても気になる。言葉の続きも。

もしかして、鴇田くんとなにかあったの……?



『鴇田によろしくっ』て言っていたし。



キミの力になりたい。


キミが苦しそうだと私も苦しくなっちゃうんだよ。
キミのすべての感情はすべて私にも伝わるの。




だって、キミが好きだから。



まずは、鴇田くんに聞いてみよう。そうすれば何か分かるはず。


そう意気込んで止まっりかけた足を踏み出した。





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