届かないこの想いを、胸に秘めて。





そんなことしても届かないのは分かってるよ。


ちゃんと言葉で、行動で示さないといけないのだって。
そんなの、わかってるよ……。


委員会はいつの間にか終わっていて、鴇田くんの声で我に返った。


「長田さん、ごめん。任せちゃって」

申し訳なさそうに言う彼に首を振る。


「長田さん、本当のこと言っていんだよ」

とサナくんが言ったから、少し驚きながら私はまた首を振った。


別れを告げて後ろのドアへ向かう。


ショック過ぎてうまく笑えてたか分からない。

私の顔は正直らしいから、不審に思われてるかもしれない。








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