届かないこの想いを、胸に秘めて。





胸の高まりが治まらないから、強まる雨音に耳を傾けた。


はやく、治まってっ。


そう願っても治まるどころか、どんどん速くなっていく鼓動。

頭の中はさっきのキミが映像化されてて、何度も何度も繰り返されてる。




「私、ヘンタイじゃんっ」

小さく呟いて自分に突っ込んで、笑った。


多分今の私ははたから見たら、気持ち悪いんだろうな。

ひとりで笑ってるんだもん。


でも、可笑しいんだ。



ふと思った。
あのジンクスはやっぱり当たるものなのかな、って。






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