届かないこの想いを、胸に秘めて。
学校へ向かう足はとても重かった。
そして、徐々に黒く心が渦を巻いて、染まっていった。
今日からこんな気持ちで過ごすんだと思うと、とてつもなく泣きたくなった。
いつもより長く感じる距離に自分の心と戦いながら、階段を上りきって、教室へ。
すると、遠くから二つの人影が見えた。
ドクンと嫌な音が鳴りだす。
朝から……なんてついていないんだろう。
……やっぱり、2人は──。
喉の奥が締めつけられる感覚に襲われ、私は深く呼吸をした。
香奈恵ちゃんと一緒にいる、キミはとても嬉しそうに笑っていた。