届かないこの想いを、胸に秘めて。





委員会は今回もポスター作りだった。

前回と同様で、終わったクラスから帰っていいということで、私たちは早急に終わらせた。



気持ちは意外にも晴れていた。



なぜなら、今日はキミが、いなかったから。




作業中ほっとしてたけど、心なしか寂しかった。



友達と一緒に笑い合ってるキミを、
キミの笑った顔が見れないことに気付くと、私の心が少し欠けていく気がした。



それくらい私はキミのことでいっぱいで、大好きになってしまったんだ。





……でも、自分がよく分からない。

いれば苦しくなって、哀しくて……でも好きで。

いなかったら安心して、嬉しくなって……でも会いたくて。


ハッキリしない私の気持ちは、だからこんなにも沢山の渦を巻いて、私を縛りつけているんだと思った。








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