届かないこの想いを、胸に秘めて。
あれから和海ちゃんは、私が泣き止むまでずっと側にいてくれた。
嬉しかったけど、やっぱり苦しかった。
大切な親友を失って、優しさが甘すぎて。
家までは和海ちゃん家の車で送ってもらった。
その間はずっと無言だった。
とても申し訳ないなと思った。
横にしていた体を仰向けにした。
……香奈恵ちゃん、いまどうしてるのかな。
泣きそうな顔してた。
きっと香奈恵ちゃんもひとりで泣いてる。
……私が泣かせたんだ。泣かせてしまったんだ。
『こっちが泣きたいくらいなのに』
そう言った香奈恵ちゃん。
本当だよね。
泣くのは私じゃない。
けど、あの涙は後悔と罪悪感から生まれたもの。
止めたくても止められなかった。