星の願いは?
シホは呼ばれるままに、先生の横にあるパイプ椅子へちょこんと座る。全員、一度手が止まり集中力が切れて、シホへ注目が集まる。特に女性陣は興味津々の様子…次第にシホの周りへ集合する。
「荒垣くんの弟かぁ~最初、女の子かと思ったよ!」
「だよね!可愛いから私も思った!あと、なんか神秘的な存在感がある」
「ダーリンの弟なら、将来的には私の弟って事になるのね!」
がやがやと賑わい立つ中で、先生が大きく2回手を叩く
「ほらーほらー!せっかくシホくんが見学してくれてるんだから、良いとこ見せるっ!散った、散った」
先生がそう言うと全員、自分の作品へ再び集中する為、解散する。先生は椅子へ座り直し、正面に用意されたもう一脚へ片足を置き、堅焼き煎餅をバリバリ食べ始める。決して間違いではないが、シホへも“お菓子”として薦めた…女性にしてはワイルドな人…シホは煎餅を小さく割りながら頂戴する。
「実際に会うのは初めましてだけど、先生ね…シホくんの事は知ってたのよ」
先生は煎餅を口にくわえたまま、ペットボトルのお茶をひょいとシホへ渡す。受け取りながらシホは尋ねた。
「あっ…どうもありがとうございます…知ってたってどういう事ですか?」
「荒垣くんのスケッチでね、ネコをジーっと見てる少年とか色々あったんだけど、全部シホくんだったからね!今日、あーなるほどってなったわ」
「ノボっ…いえ、兄がボクを描いてるのは知ってるんです。ですが、どんなに頼んでも見せてくれないので…実はそれが見たくて来ました」
先生は口を押さえながらクスクスと笑った。
「うんうん、自分を描かれるって知ってたら誰でも気になるわよね。…でも荒垣くん、絶対に見せなさそうな気するわ、そんな雰囲気してるもん。まぁ、せっかくだからさ皆の作品も覗いてあげてね?」
シホは目を閉じて耳をすませる…
「はい…この教室にいる皆さん…情熱的だったり冷静的だったり…様々ですが…すごく澄んだ声がします。…心地よい声…あっ!兄はボクへ気が散ってるみたいですね」
普通ならば、変な行動と発言に現るだろうが、先生は何も変に感じない…むしろ、どこか嬉しそうな表情を浮かべる。
「荒垣くんの弟かぁ~最初、女の子かと思ったよ!」
「だよね!可愛いから私も思った!あと、なんか神秘的な存在感がある」
「ダーリンの弟なら、将来的には私の弟って事になるのね!」
がやがやと賑わい立つ中で、先生が大きく2回手を叩く
「ほらーほらー!せっかくシホくんが見学してくれてるんだから、良いとこ見せるっ!散った、散った」
先生がそう言うと全員、自分の作品へ再び集中する為、解散する。先生は椅子へ座り直し、正面に用意されたもう一脚へ片足を置き、堅焼き煎餅をバリバリ食べ始める。決して間違いではないが、シホへも“お菓子”として薦めた…女性にしてはワイルドな人…シホは煎餅を小さく割りながら頂戴する。
「実際に会うのは初めましてだけど、先生ね…シホくんの事は知ってたのよ」
先生は煎餅を口にくわえたまま、ペットボトルのお茶をひょいとシホへ渡す。受け取りながらシホは尋ねた。
「あっ…どうもありがとうございます…知ってたってどういう事ですか?」
「荒垣くんのスケッチでね、ネコをジーっと見てる少年とか色々あったんだけど、全部シホくんだったからね!今日、あーなるほどってなったわ」
「ノボっ…いえ、兄がボクを描いてるのは知ってるんです。ですが、どんなに頼んでも見せてくれないので…実はそれが見たくて来ました」
先生は口を押さえながらクスクスと笑った。
「うんうん、自分を描かれるって知ってたら誰でも気になるわよね。…でも荒垣くん、絶対に見せなさそうな気するわ、そんな雰囲気してるもん。まぁ、せっかくだからさ皆の作品も覗いてあげてね?」
シホは目を閉じて耳をすませる…
「はい…この教室にいる皆さん…情熱的だったり冷静的だったり…様々ですが…すごく澄んだ声がします。…心地よい声…あっ!兄はボクへ気が散ってるみたいですね」
普通ならば、変な行動と発言に現るだろうが、先生は何も変に感じない…むしろ、どこか嬉しそうな表情を浮かべる。