星の願いは?
その場しのぎ…成り行きとはいえ…

〝何で…コイツ連れて帰ったんだ?…俺は…
寒い…とりあえず…カギ開けないと…〟

「おい…カギ…ポケットに入って…っ……」

〝…どうでもいいけど…人のコート着てよ…抱きかかえられてさ…寝るなよ…〟

すやすやと眠る少年を落とさぬ様に、起こさぬ様に、昇は腕を交互に動かしポケットからカギを取りだしドアを開け部屋へ入り…ベッドへ少年を寝かせてやる。

〝…やれやれ…コイツどうしよう…すやすや寝やがって…てかコイツまつ毛長いな…どうでもいい…〟

〝我ながらコイツの名前よく思い付いた…と思う…流れ星…星屑…本当に旧姓だった久豆…志保は顔も見たことない婆さんの名前…寄せ集めでも何とかなるもんだな…〟

〝…寒い…風呂の湯はって…コーヒー飲んで待つか…〟
〝…とりあえず暖房付けて…毛布は…暑いか?…このままコート掛けてやって……
…?…何で…コイツに気使ってんだ?…俺の部屋だぞ…まぁいい…〟

湯槽に浸かり、もう一度考える。

〝どうしよう…〟

全然…何も答えは浮かばない状態で風呂からあがる

〝疲れた…腹へったな…帰り何も買ってない…冷蔵庫になんかあったか?〟


〝…ん?いい匂いがする…〟
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