新月の王 Ⅰ
「正確な場所はどこだ」


碧にそう問いかけると碧が調べてる間に、玲央は既に瞼が落ちそうだった。


そう言えば玲央が来てから、昼間まぁまぁの割合で寝てるけど、昼寝って言うレベルを超えてねぇか?


「柊哉、ここなんだけどさ・・・事故らせた方の画像なんかはない」


タブレットを覗き込む俺らは違和感が・・・


「サツのカメラは?」

「それがさ、ここからここまでカメラないんだよ」

「・・・」

「ちょうどカメラのないエリアで行われてるっぽいね。近隣のカメラの付いてる道路は一切通ってないみたいだね。」

「って事は民間や街が着けてる防犯カメラは?」


駿が碧に聞いてくる。さすが警察幹部の息子は気付くのも早い。


「それも把握してるっぽいな。どこにも映ってないらしい」

「紫蛇も捜してんだな?」

「いや、白蛇だな。紫蛇にサツのシステムに入れる奴は居ないはず。だけどNシステムにもLHシステムにもHシステムにも引っかかってない」

「マジかよ・・・カメラの場所まで把握してるって事だよな」

「そうなるね」


なんかそれって相当ヤベェんじゃねぇか?族どうしでそこまでやるか?


何だろうな嫌な胸騒ぎしかしねぇ。
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