新月の王 Ⅰ

嵐の前

「ふぁぁぁ」


どれくらい寝たんだろうか・・・頭が痛い。


「・・・っ」


時計を見れば3時過ぎか、時間確認したら急にお腹空いてきたし気もする、そう思ったらなぜか鳴り出す私のお腹、なかなか恥ずかしい。


HRまでまだ時間あるしなんか買いに行く?
なんかそれもめんどくさい、あれがあったかもと鞄の中を探ると


「あっ発見」


チュッパチャップスー。よしこれで帰りまで空腹を抑える事にしよう。チュッパチャップスを咥えてソファから立ち上がり、外に出て背伸びをした。


「んんー」


よしっ飲み物だけ買いに行くとするか、そう思ってドアの方に向かって歩いたら


「お?玲央やっと起きたの?」

「うん。おはよ」


駿がソファの背もたれから顔だけこっちへ向けたら、まっまっ眩しいっ!キラキラが止まりません。


「どっか行くの?」

「飲み物買いに?」

「あ、無糖のカフェオレあるよ?ほら」


そう言って駿は私の手首を掴んで掌を上に向けさせると、その上にカフェオレを置いた。
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