新月の王 Ⅰ
「言えないならキーよこせ」

「でも・・・」

「おめぇまだ分かってねぇようだな。おめぇが昨日した事はこいつらに迷惑かけてんじゃねぇのか」

「・・・・・・え」

「やっぱりか・・・良いから話せ。今すぐここでだっ!二度と言わねぇ。今すぐ話せ」

「・・・」


ダメだ・・・今日の零二さんは許してくれなかった。それがなんでなのか私には分からない・・・それが悔しい。





私は何をしくった?





「言えねぇんだな」

「昨日は紫蛇と青龍の無法地帯をパトロールしてて、それから白虎の幹部を2人ヤって」

「白虎だと?」

「たまたま、なんか青龍のメンツ襲ってるらしく、それを紫蛇の所為にしたら潰しあってくれるんじゃないかって、聞こえたもんでつい」

「そいつらは?」

「・・・」

「そいつらに何をした?」

「えっと、たぶん入院してると」

「だーーかーーーらーーーー」

「一人はカスみたいな奴だったから足と腕の骨を折って、もう一人はまだマシだったから気絶だけさせた」

「はぁっっおめぇは・・・ヤったのは白虎の下っ端か?」

「いや、たぶんNO,2か3だと・・・総長蹴落とすかなんとか言ってたから」

「・・・はぁぁっ」


すごーーーく深い溜息をつかれたけど、後ろの5人の目がさらにまるまるしてるじゃん。
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