新月の王 Ⅰ
「あいつはな、一度キレちまうと歯止めが効かなくなる。自分では止められなくなるんだ」

「何がですか」

「・・・喧嘩だな」

「喧嘩・・・」

「魔王ってチームとBLACK ANGELってチームあったろ?」

「あぁ。少し前に潰されたとこっすか?」

「あぁ。あれやったの玲央だ」

「「「「「はぁ???」」」」」

「あのバカ一人で潰しちまいやがった」

「「「「「一人でっ??」」」」」

「あぁ。あいつにとったらあの規模のチームは楽勝なんだよ。だけど四蛇連は大き過ぎる上にあいつらは危険すぎる」

「・・・四蛇連と何かあるんですね」

「あぁ。だから四蛇連と接触させる訳にはいかねぇんだ」

「・・・」

「まぁ少し考えてみてくれ。答えは明日聞く」

「分かりました」


そう言って零二さんは席を立ったんだ。
< 86 / 103 >

この作品をシェア

pagetop