新月の王 Ⅰ
「チームに紹介はどうする?」

「玲央の同意得てからだ。恥かかされそうだからよ」

「「「「だな」」」」

「はぁ・・・」

「じゃあ姫のとこ行くか」

「っしゃ」

「だな」

「おお」


なんで憂鬱かって・・・そりゃ玲央だからだ。


あいつは一筋縄ではいかねぇ。惚れたって言っても、あいつには無理だろう。


きっとあいつは人に甘える事をしねぇ。頼ることもしねぇ。だから無茶をする。それが零二さんは心配なんだと思う。


だけど俺は甘かった。


玲央の背負ってるもんが、家族の死だけじゃなかったことを・・・


この時の俺は何も知らなかった。
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