夏の日、僕は君の運命を変える
その日も日が暮れるまで春田さんと話し、春田さんのアルバイトの時間になったら通話を終える。
続きはまた、明日かな。
わたしは自室の机の上にスマートフォンを白黒ふたつ並べた。
「何見てるのー?」
夜9時。
お風呂から上がったわたしは、寝間着に着替えてリビングに行くと、お母さんがちらしを見ている所だった。
興味が出て聞いて、お母さんの横からちらしを見た。
「……」
「3年後に終わるんですって。楽しみよね」
「……」
「心、どうしたの」
わたしはそのちらしを見て、固まった。
お母さんの声は入ってきていなかった。
ちらしの内容は、駅前のスーパーの改装が3年後に終わるというもの。
春田さんがアルバイトをしているファミリーレストランが入っている、あのスーパーだ。
以前言っていた3階には春田さんの言っていたファミリーレストランがあり、2階にはわたしが聞いた本屋がはいっている。
春田さんが言っているのは、本当なんだ。
嘘じゃない。
春田さんは正真正銘…平成31年…3年後の人なんだ。